空間IDと時空間IDの区別
Kasaneでは空間IDと時空間IDを意味的に区別する。
空間IDは半永久的に存在する情報を表す。山、川などの地形情報がこれに該当する。IDでは以下のように表現する。
{Z}/{F}/{X}/{Y}_0/-
特徴的なのはI
が0となることである。I
は時空間IDでは時間に関する粒度を表すが、永続的に存在する情報については粒度を定義する必要がないため、I
を0とする。
また、T
は永続的になるため、拡張記法のAny記法-
で表現する。
例えば、{Z}/{F}/{X}/{Y}_30/-
としても、表現している物理的な領域は同じである。しかし、永続的な情報に関して粒度を記録する必要がないため、そのような場合はI
を0として表現する。
これにより、この情報が暫定的にT
をAnyにしているのか、空間のみに起因する情報なのかを区別することができる。
時空間IDは時間と共に変化する情報を表す。天候、交通量、ドローンの軌道などがこれに該当する。
{Z}/{F}/{X}/{Y}_30/40:50
特徴的なのはI
が1以上の整数をとることである。任意の粒度で時間に関する情報を表現することができる。
また、暫定的に情報を永続的に表したい場合は{Z}/{F}/{X}/{Y}_30/-
のように表すことができる。
空間IDと時空間IDの演算
Section titled “空間IDと時空間IDの演算”Kasaneでは上述の定義と拡張記法に則って、空間IDと時空間IDを区別することなく演算を実行することができる。